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アズミンの棲家


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1640  諦観 2006/06/28 00:56 ■Res■
From:きうい 

 紺の背広。
 高くない背丈。
 美丈夫でもない顔。

 「匂うね。」
 「わかりますか?」

 銃声5つ。

 倒れていたのは、匂うと言った少年。

 此処では誰もが、命を奪う権利を持つ。


○然史慶介(シカシケイスケ)
○33歳
○オートマチックの軽い銃と、小機関銃を装備
○返り血を浴びないのがモットー。


 「パスりと乾いた音がするんです。」

 そして、すれ違うのだと。

 倒れた獲物に、世間の人間はこれでもかというほど無関心なのだそうだ。
 人がよく死ぬ町では当たり前で、人が死ぬなんて考えられないほど平和な町では皆が目を逸らし。

 そのどちらともいえない町は、仕事がしにくいらしい。

 「もっとたくさんお金がいるんです。」

 仲間と笑って酒を呑む。
 虚ろを隠して人を撃つ。

 本当に撃ちたい相手は、実は。

 空に輝くあの月の向こうにいる。

 「あの裏から、何者かが見ている。その話を、僕は冗談でしかしたことがない。
 だけど、僕は見たんだ。
 あの裏側からずるずると、金色に輝く月の表面に這い出てきた何かを。」

 知ったのだそうだ。感じたのだそうだ。
 あれは、この世に悪意をもたらすものだと。

 見た瞬間、その瞬間にそれが、地球のどこに、黒い欲望の切欠を投げかけているかを、理解した。

 「世の中、悪いことをするのは、人間しかいない。
 そう思っていたんです。
 でも。
 アレはもうすぐ、取り返しのつかないことになる。その前に。何としても。」


 空を飛ぶ。
 心を操る。
 鉄を引き裂く。

 世界の、ありとあらゆる鼓動が。
 世界の、ありとあらゆるゆがみが。

 それを受け止める為の子供たちに注がれるその時に。


 まだ誰も知らない。
 これからも殆どの人は知らないまま。
 けれど、地球は選び始めている。

 愛する、人間と言う同居人を守るための、勇者たちを。

 「できるわけはない、と思っているはずなのに。」

 それを諦めることは、世界がゆるしてはくれないのだ。


 銃を取れ。
 その冷たい鉄の心で、暖かい心を持つ同士の、背後に立つ影を討て。

 それはまだ、始まらない物語。

砂の城/Revo
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